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10/18/2005

赤の女王














「ここではだね、同じ場所にとどまるだけで、もう必死で走らなきゃいけないんだよ。そしてどっかよそに行くつもりなら、せめてその倍の速さで走らないとね!」

 無垢で曇りなき眉と
  不思議の夢見る瞳の子よ!
 時は駿く、我ときみとは
  半生の歳の差があろうとも
 きみの愛しきほほえみは確かに
  愛の贈り物たるおとぎ話を勝ち得るはず

 きみの輝かしい顔も見ず
  銀の笑いも耳にせず
 きみの若き人生の将来に
  我が思い出の居場所もないはず――
 でもいまのきみが、我がおとぎ話にさえ
  耳を傾けてくれれば十分

鏡の国のアリス ルイス・キャロル著 翻訳: 山形浩生

プロジェクト杉田玄白を知ってますか?山形浩生さんがはじめた『勝手に翻訳したテキストを公開するプロジェクト』で、上記『鏡の国のアリス』もそのプロジェクトにエントリーされてるテキスト。チョイスの理由は単に好みです。山形浩生さんはローレンス・レッシグの本を翻訳してる人で、このプロジェクトもクリエイティブ・コモンズでライセンスされてます。クリエイティブ・コモンズは、より良い情報の共有を目指す非営利団体で、All Rights ReservedとNo Rights Reservedの中間、Some Rights Reservedを提唱しています。
西原理恵子の『できるかな』英訳っておもしろいなぁ。
『The Chicken Head Travelogues』だって。鳥頭紀行だねー。