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1/31/2006

ランド・オブ・ザ・デッド


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キング・オブ・ホラー、ジョージ・A・ロメロ監督のゾンビサーガ第4段ってことで期待してたんですけども、どうにもいまいちと言うか微妙と言うか、要するにあまりおもしろくなかった(・A・)
ゾンビ映画なんだけどゾンビはおまけみたいな感じがして・・・。階層化する社会とそれに伴う貧富の差の拡大とかに対する風刺であるとか警鐘であるとかそういう見方も出来るんだろうけども、対立する人間、エスタブリッシュメントと中流の確執がメインになってしまっていて、そこにちらほらと下流社会層たる?ゾンビが挿入されてくる。なので、ゾンビ映画ならではの緊迫感を感じられませんでした。☆☆★★★
ロメロのゾンビと言えばやっぱこれが最高。ザック・スナイダー監督のリメイク版もおもしろかったです。

ところで、この文章を書きながら、というかこの映画を見ながらなんとなく連想したのは、ちょっと前にベストセラーになった下流社会って本。消費社会論らしいですけども、こういう本を読んでてつくづく思うのは、カテゴライズの拒否。メインストリーム:サブカルチャーでも勝ち組:負け組でもヒッピー:ヤッピーでもいいんだけど、僅かな選択肢の消費スタイルによる個性化、差別化なんてのが、ドングリの背比べにすぎないことはわざわざ指摘されなくても分かっていることであって、何においてもデファクトスタンダードを支持するのが上流でサブカルニッチ層が下流だと言うなら、個性尊重のゆとり教育もやっぱり失敗したわけで、それよりも先に個性なんていうインチキ臭い物を錯覚させるツールとしての消費の選択肢=馬の鼻先の人参なんか無くして、全ての物の規格を完全に統一してしまえと思う。例えば、車は100万円程度のセダンを唯一無二のデファクトスタンダードにして一車種に統一。コンパクトカーもラグジュアリーと言う考え方もファロス象徴的に無駄にデカイのも全部ダメ。ニューT型フォードとか、選択肢はなんかそんなのを一車種だけ。人より金を持っても使い道に選択肢が無いって社会がどういう社会になるのか興味深いけど、それは共産主義的なのかな?あと、この本で言われてるような下流層ってのが今にはじまったものとも思えないし、一億層中流なんてそもそもウソだったでしょ?とか思うし。なんと言うか読むと言いたいことがたくさん出てくる本。おすすめです。