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9/02/2006

蜂蜜酒 ミード

「古代から中世のヨーロッパにおいて、新婚直後の新婦は住居から外出せずに1ヶ月間、蜂蜜酒を作り、新郎に飲ませて子作りに励んだ。これは蜂蜜に強壮作用があるとされたことと、ハチの多産にあやかるためではないかとされる。ここから「蜂蜜の一ヶ月」=「蜜月」(ハニームーン)という言葉が生まれた。Wikipedia」※アイルランドには現在でもこの習慣が残ってるらしい。

人類最古のお酒と言われる蜂蜜酒、ミードは五千年前のヒンドゥー教の聖典に登場し、古代ケルトやマヤで神事に使われ、ギリシャ神話における神の酒ネクターは蜂蜜酒のことをさし、北欧神話のイミルは知恵と力を与える蜂蜜酒の入った大なべを持ち、バビロニアの運命の女神シリスは宇宙の象徴青金石で作られた大なべの中で再生の蜂蜜酒を醸造する。
そんな蜂蜜酒ですが、実際の材料は蜂蜜と水だけ。蜂蜜は古代では防腐剤として使われていたくらいなので(エジプトのミイラは保存に蜂蜜を使っていました。バビロニアでは死者を蜂蜜漬けにすることがあったらしい。中国の蜜人という蜜漬けの死者が万能の薬になる故事も。)そのままでは糖度が高く酵母菌が作用しません。なので、水で糖度を薄める。と、もともと蜂蜜に含まれている酵母菌が活動を開始して酒になる、オートマティック。市販の蜂蜜の場合は加熱処理によって酵母菌が死んでいるので加水してもそのままで発酵は始まりません、なのでイースト菌を入れてあげる必要があります、なんにしても基本的には蜂蜜+水+酵母菌=酒。具体的には、蜂蜜を三倍程度の水で薄め酵母を少々、夏なら数日、冬なら一週間程で発酵。これをさらに分量調節したり「寝かせ」たりスパイスやフルーツを足したりします。(アメリカではミードの自家醸造が盛んみたいで、いろんなレシピが。(gotmead.comThe Mead Maker's Page)ちなみにスパイスを足したミードをメセグリン、フルーツを足したミードをメロメルと呼ぶそうです。)
非常に手間いらずかつ楽しげなんですが、日本では酒税法違反なので作るのはダメです。念のため。
材料はなるべく良いもの、混ぜ物の無い蜂蜜やミネラルウォーターを選びましょう。水道水をそのまま使うと酵母菌が死ぬ可能性があるので最低でも煮沸して下さい。酵母菌はワインイーストがいいですがスーパーに売ってる普通のドライイーストでオッケーです。保存用の瓶はワイン用の除菌剤を使うか煮沸消毒をしましょう。発酵の際には炭酸ガスが発生するので容器を密閉しないように注意。ホームブリュワー用の発酵栓の付いた瓶なんかがいいですが、無ければ置き蓋でオッケー。


おまけ
この蜂蜜は美味しそう・・

巣蜜(コームハニー)